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負け犬

冷たい秋の雨降る夜、私は犬を拾った。頭を斜め15度に傾け、ビクターの犬

のような目で見つめられ仕方なく、自宅に招きいれた。

だって拾わないと後が怖いもの。

とっておきの封を切ったばかりのブルマンを淹れて上げた。

「速水さん、どうしてあんなところいたんですか?」

「何度連絡しても、君が、捕まらないから。あそこで待ってた」

「仕事の話ならマネージャーに連絡してもらえば大丈夫ですよ?」

「私用で用があるんだ、携帯はどうした?メールしても、返信はないし」

「社長が、単なる所属女優の私に、私用だなんてありえないと思うんですが」

「君は、俺の恋人だと思っているが?」

「単なる腐れ縁の喧嘩仲間です、合鍵も渡してないし」

「ほう、君は単なる腐れ縁で俺を部屋に招きいれ、朝まで過ごすのか」

「それは、速水さんがあんな顔でねだるから仕方なく」

「仕方なく、ふーんそうか」

速水さんが立ち上がり、私を抱き寄せる。頭を持ち上げ口付けを落とす。

速水さんのコロンの匂いが心地よい、強く抱きしめられ、何度も口付けが降りる。

あー頭がくらくらする、いつのまにか抱き上げられ、勝手知ったるなんとかみたいに奥の寝室に運ばれ、乱暴にベッドに落とされる。

気分じゃないぞ、逃げなきゃ、目が合う、彼の口元が不適な笑みを零す。

後ずさるが壁にぶつかった。速水さんが覆いかぶさる、逃げ場が無くなった。

***

速水さんと大人の関係?恋人関係になったのはどうしてか判らない。

試演で精も根も尽き果てた私は、楽屋で放心状態だった。

文字通り魂が抜けてた。コンコンと楽屋の扉が開いて、私はまだ空ろで、入ってきた人物が誰かわからなかった、私の周りは真っ暗で、その人物が持っている紫の薔薇だけが色を持っていた。

「よくやった、チビちゃん」

この人は誰だろう、チビちゃんって誰、私は、誰?

私はただ紫の薔薇だけを凝視し立ち尽くしていた。

「マヤ?どうしたまだ役が抜けていないのか?俺が紫の薔薇の人だ」

紫の薔薇の人、私のファンで、私が好きな人だ。

ふらふらと薔薇に近づくと薔薇が私の腕に渡される。

薔薇に顔をうずめ匂いを嗅ぐ、華やかで甘い香りが鼻腔から全身に回る。

目の前にいる人は紫の薔薇の人だ、私の意識は覚醒しないままなので、思わずポロッと口にだしたのだ。

「あなたが好き、ずーと好きだった」

薔薇を渡してくれた人に抱きついたのだ。そこからは、何も覚えていない。

どうやら精も根も尽きた私は、そのまま崩れ落ちた、のを速水さんが抱き上げ、黒沼さんに断りを入れ、私はどこかに運ばれた。

目が覚めたら、目の前に速水さんの顔があって、びっくりして起き上がろうとすると体のあちこちは痛いは、体が重い、しかも裸だし、頭の中は?マークで

いっぱいだった。速水さんは、私を優しく抱き寄せ、優しい口付けを落とした。

「起きたのか?体は大丈夫か、少し無理をさせたみたいだから」

無理って何ですか、どうして貴方が私の前にいるのでしょうか?

え、何がどうなってるのか、さっぱりな私に、

「君を愛している」

えーと貴方には婚約者が、

「紫織さんとは婚約を解消した」

そうですか、お似合いでしたのに、

「えー」と私は絶叫した。

そのあと、速水さんが色々言っていたが、言葉は頭の上を通過するだけだった。

それから私は、彼の恋人になったらしい。

以上、回想終わり。

***

「何を拗ねている?」

「拗ねてなんかいません。これは、怒っているんです」

「何で?」

「胸に手を当ててよーく考えてください」

「考えても分らないから、直接会いに来た。話をしよう」

「話をするつもりはありません」

「じゃ、体に聞く」

「やだ、気分じゃないです」

「ずっと会えなくて、さびしかった」

「私は、さびしくなかったです」

「君の顔にうそって書いてある。俺は君を愛している」

「うそつき、この間の夜、速水さんのマンションに背の高い女の人と

一緒だったし、私はどうせチビだし、美人じゃないし、うんたらかんたら」

「STOPだ、マヤ、あれを見たのか、あれは聖だ」

「え、聖さん」

「そうだちょっと裏の仕事で女装したアイツと内密で会う約束があったからな、

あの日マンションに来たのか」

聖さんの女装姿は、何度か見てたけど、似合い過ぎです。

「ふーん、それで嫉妬して、一方的に怒って、理由を説明せずに絶交したわけ

だな、俺はどれくらい傷ついたことか。何故、俺に直接ぶつけない」

「えーと、ごめんなさい」

「俺は、君に本音をぶつけるのに、どうして君は俺に向かってこない」

「だって、だって、速水さんと一緒にいるのが夢なんじゃないかって思ってて、

我侭いっちゃいけないような気がして」

こつんと額をはじかれて

「俺は君を愛している。今夜は手加減するつもりだったけど、君が信じてくれるまで体に言い聞かせることにしよう」

「ちょっと待ってください、明日は、仕事が、早朝ロケが」

「マネージャから連絡いってないのか、明日のロケは、急遽配役交代が起きて、

取り直しが入ったから中止になってオフになった」

オフ、久々のオフ、洗濯、掃除に、あ、次の舞台の原作を読まなきゃ、あ、聖さんに

連絡をとってお買い物に行こうかなと、計画をたてていると、あれ、いつのまにか、

服が脱がされていて、え、え、ちょっと、速水さん。

いやー、マヤの絶叫が響いた。もちろん、速水氏も水城女史に泣きつき、しっかり

オフをとっていた。

「マヤ、何で俺に合鍵を渡さない」

「絶対嫌です、これだけは死守します」

「欲しい」

「あげません」

「じゃ体に」

「速水さん、絶交します」

以下、延々と続く。
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